発酵食品の魅力を語る上で欠かせない存在、それが「ひしお麹」です。ひしお麹は、麦麹や豆麹をベースに発酵させた調味料の素で、醤油のような風味を持ちながら、まろやかで深い旨味が特徴です。日本の伝統調味料のひとつであり、家庭で簡単に作れるので、料理好きにはたまらないアイテムです。
この記事では、ひしお麹の基本的な作り方と、その活用レシピをたっぷりご紹介します。ひしお麹を使った料理で、毎日の食卓に新しい発酵の風を吹き込みましょう。
ひしお麹とは?
ひしお麹とは、大麦や大豆を原料とした麹菌を醤油や塩と一緒に発酵させた調味料です。江戸時代から続く日本の伝統的な発酵食品で、現在では「発酵ブーム」の中で再び注目を集めています。
特徴と魅力
- 醤油のような香りとコクを持ちながら、塩味が控えめでまろやか。
- 麹の甘みと旨味が加わり、どんな食材とも相性抜群。
- 乳酸菌や酵母菌が豊富で、腸内環境を整える効果が期待できる。
ひしお麹は、料理の「隠し味」や「つけだれ」として使うことで、素材本来の旨味を引き立てる万能調味料として活用できます。

ひしお麹の作り方
それでは、家庭で簡単に作れるひしお麹のレシピをご紹介します。
材料
- ひしお麹(麦麹・豆麹):300g
- 醤油:400g
- 水:200g
道具
- 清潔なボウル
- 木べらまたはシリコンスプーン
- 密閉容器(ガラスやプラスチックの保存容器)
作り方
- 材料を混ぜる
大きめのボウルに、ひしお麹、醤油、水を入れます。木べらで全体が均一になるようによく混ぜ合わせましょう。 - 発酵させる
混ぜた材料を保存容器に移し、蓋をして室温で発酵させます。この際、空気の出入りができるように軽く蓋をのせるか、容器の口に布を被せて固定してください。 - 毎日かき混ぜる
発酵中、1日1回木べらでかき混ぜます。これにより、全体に空気が行き渡り、発酵が均一に進みます。 - 完成
夏場は10日~2週間、冬場は3~4週間ほどで完成です。香りが立ち、全体がトロリとしたら食べ頃です。
完成したひしお麹は、冷蔵庫で保存し、約3か月を目安に使い切るようにしてください。
ひしお麹の活用レシピ
ひしお麹は、さまざまな料理に使える万能調味料です。以下に、ひしお麹を使った簡単で美味しいレシピをいくつかご紹介します。
レシピ1:ひしお麹の漬け鶏
材料(2人分)
- 鶏もも肉:2枚
- ひしお麹:大さじ3
作り方
- 鶏もも肉をひしお麹に漬け、冷蔵庫で2時間以上寝かせます。
- フライパンで皮目を下にして中火で焼き、裏返して火が通るまでじっくり加熱します。
ポイント
漬け込む時間が長いほど、鶏肉が柔らかくジューシーに仕上がります。お弁当のおかずにもぴったり。

レシピ2:ひしお麹のパスタソース
材料(2人分)
- パスタ:200g
- オリーブオイル:大さじ2
- にんにく:1片(みじん切り)
- ひしお麹:大さじ2
- ベーコン:50g(細切り)
- 青ねぎまたはパセリ:適量
作り方
- パスタを表示時間より1分短く茹でます。
- フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ、香りが立ったらベーコンを加え炒めます。
- 茹で上がったパスタを加え、ひしお麹を絡めて全体を混ぜ合わせます。
- 皿に盛り付け、青ねぎやパセリを散らして完成です。
ポイント
ひしお麹の旨味がシンプルなパスタを格上げします。お好みでチーズをトッピングするのもおすすめ。
レシピ3:ひしお麹の冷ややっこ
材料(2人分)
- 絹豆腐:1丁
- ひしお麹:大さじ1
- ごま油:小さじ1
- 青じそまたはミョウガ:適量
作り方
- 豆腐を器に盛り付け、ひしお麹をのせます。
- ごま油をかけ、刻んだ青じそやミョウガをトッピングします。
ポイント
夏場にぴったりのさっぱりとした一品です。冷蔵庫で冷やしておくとさらに美味しくいただけます。
自家製ひしお麹をアレンジ
手作りひしお麹の「ひしおドレッシング」
材料
- ひしお麹:大さじ2
- 酢:大さじ1
- ごま油:大さじ1
- 砂糖:小さじ1
- おろしにんにく:少々
作り方
全ての材料をよく混ぜ合わせるだけで完成です。サラダや温野菜、冷しゃぶのタレとして万能に使えます。
ひしお麹を使う際のポイント
- 塩分量に注意する
ひしお麹は醤油を使っているため、塩分が含まれています。他の調味料と組み合わせる際は、味見をしながら調整しましょう。 - 保存方法を守る
完成したひしお麹は冷蔵庫で保存し、発酵が進みすぎないように管理します。 - 発酵の進み具合を楽しむ
時間が経つにつれ、ひしお麹の風味が変化します。その日の味わいを楽しむのも、発酵食品の魅力です。
ひしお麹で食卓を豊かに!
ひしお麹は、日本の伝統的な発酵食品であり、家庭でも簡単に作れる万能調味料です。今回ご紹介した作り方やレシピを参考に、ぜひ日々の料理に取り入れてみてください。ひしお麹を使うことで、普段の料理が格段に美味しくなることを実感できるはずです。
発酵の魅力を活かした料理で、健康的で楽しい食卓を作りましょう!
ひしお麹の効果・効能
ひしお麹は、発酵食品の中でも特に栄養価が高く、健康維持や美容に役立つ成分を豊富に含んでいます。以下に、ひしお麹の主な効果・効能を解説します。
1. 腸内環境の改善
ひしお麹には、乳酸菌や酵母菌などの発酵由来の善玉菌が豊富に含まれています。これらの菌は、腸内の有害菌を抑え、腸内環境を整える働きをします。
- 効果:
- 便秘や下痢の改善
- 腸の活動が活発になることで、全身の免疫力を向上
- 具体例:
発酵食品を日常的に摂取している人は、消化機能が安定し、腸内環境の乱れが少ないという研究結果もあります。
2. 免疫力の向上
発酵過程で生成される乳酸菌や酵母菌は、免疫細胞を活性化させる働きがあります。特に腸は体全体の免疫機能の約70%を担う重要な器官であり、腸が整うことで免疫力も向上します。
- 期待できる効果:
- 風邪やインフルエンザなどの感染症予防
- アレルギー症状の軽減(花粉症やアトピーなど)
3. 美肌効果
ひしお麹には、ビタミンB群やアミノ酸が豊富に含まれています。これらの成分は、肌の新陳代謝を促し、美肌作りをサポートします。
- ポイント:
- アミノ酸がコラーゲン生成を助ける
- 乳酸菌が腸内環境を整えることで、肌荒れや吹き出物を予防
- 結果:
腸内環境が整うことで、体内に溜まった老廃物が排出され、くすみのない健康的な肌を保てます。
4. 疲労回復効果
ひしお麹に含まれるアミノ酸は、体のエネルギー代謝を助け、疲労回復をサポートします。特に、発酵過程で生成されるグルタミン酸は、脳や体の回復に重要な役割を果たします。
- 効果的な使い方:
- 運動後や忙しい日々の中での食事に取り入れる
- 味噌汁やスープにプラスして飲むことで、効率的に栄養を吸収
5. 減塩効果
ひしお麹は醤油のような風味を持ちながら、塩分が控えめでまろやかな味わいです。そのため、調味料として使用することで減塩が可能です。
- 健康面でのメリット:
- 高血圧予防
- 塩分摂取量を抑えながら料理の旨味を引き出す
6. 抗酸化作用
発酵過程で生成されるポリフェノールや酵素は、抗酸化作用を持っています。これにより、体内で発生する活性酸素を抑制し、細胞の老化を防ぎます。
- 期待できる効果:
- 老化防止
- 生活習慣病の予防(糖尿病、動脈硬化など)
7. ストレス緩和とリラックス効果
ひしお麹に含まれるGABA(ガンマアミノ酪酸)は、ストレスを軽減し、リラックスを促す効果があると言われています。GABAは神経伝達物質として働き、心の安定に寄与します。
- 日常への取り入れ方:
- 疲れがたまった日やストレスの多い日に、ひしお麹を使った料理でリラックスタイムを楽しむ。
8. 調味料としての使いやすさ
ひしお麹は、醤油や塩に比べてまろやかな味わいを持ち、どんな料理にも自然に馴染むのが特徴です。
- 具体的な活用例:
- 魚や肉の漬け込み
- サラダのドレッシング
- 和え物やディップソース
料理の味を引き立てながら、健康にも役立つ「食べる調味料」として重宝します。
ひしお麹を日々の生活に取り入れようのまとめ
ひしお麹は、腸内環境の改善や免疫力向上、美肌効果など、健康と美容に幅広いメリットをもたらしてくれる万能な発酵食品です。しかも家庭で簡単に作ることができ、毎日の食事に手軽に取り入れることが可能です。
この記事でご紹介した効果・効能やレシピを参考に、ぜひひしお麹を日常生活に取り入れてみてください。発酵食品の力で、心も体も豊かになる食生活を楽しみましょう!
オーサワのひしおこうじ 300g
国産原料100%で作られたひしお麹です。手軽にひしおを仕込むことができます。価格は842円(税込)です。
ひしおの糀(はな) 550g
醤油と水を混ぜるだけで簡単にひしおが作れる商品です。無添加で安心して利用できます。価格は1420円(税込)です。
高見味噌店 ひしおこうじ(生麹)750g
昔ながらの自然発酵食品として提供されている生麹タイプのひしお麹です。お日さまの熱で発酵させることで、風味豊かなひしお味噌が作れます。価格は1250円(税込)です。
これらの商品は、各オンラインショップで購入可能です。詳細や最新の在庫状況については、各リンク先をご確認ください。